【知ることで悲劇を回避】成毛眞(著)『2040年の未来予測』を読んだ感想【元日本マイクロソフト社長が示す20年後の未来】

みなさん、こんにちは。
先日、成毛眞(著)『2040年の未来予測』を読みました。
2021年1月に発刊され現在8万部突破。
元日本マイクロソフト社長である著者が、主にテクノロジー、経済、身の回りの生活、天災リスクといったテーマに沿って、今から20年後にあたる2040年の世界について遍く予測した、大局観、概要を知るにはもってこいのサクッと読める良書でした。
【知ることで悲劇を回避】成毛眞(著)『2040年の未来予測』を読んだ感想【元日本マイクロソフト社長が示す20年後の未来を知る】
本書では1テーマについて、2、3ページずつで簡潔に説明されているので、読書が苦手な人であっても普通のペースで読めば2〜4時間くらいで読めてしまいます。
一気に読むのが辛いという方でも、2日にかければ余程のことがない限り読み進めることができるはずです。
今日は本書で取り上げるテーマの中でも特に個人的に気になった部分を、ピックアップしてご紹介できればと思います。
- 『2040年の未来予測』を読むべき方はこんな人!という未読の方がちょっと読んでみようかなと思えるくらいのエッセンスを紹介します
- 私自身がこの情報は知らなかった!というテーマをいくつかご紹介します
- 著者の成毛眞氏が喋られている動画を紹介しています
- 本書の物足りなかった点も合わせてご紹介しています
この記事の目次
本書はこんな人におすすめ
本書では、主にテクノロジー、経済、身の回りの生活、天災リスクの4つの切り口で著者が思い描く2040年の世界を細かなテーマ毎に紹介しています。
20年後の世界は誰にも必ずやってくる、そしてみな平等に歳をとる、という事で、私が特に本書をおすすめするのは、以下のような方々。
- 20~30代の方
- 転職、起業を考えている方
- 遍くテクノロジーの進歩に興味がある方
- 投資に興味がある方
- 将来に不安がある方
各テーマ、2~3ページで簡潔に説明されているので、入門書としてもおすすめです。
著者の成毛眞氏ってどんな方?
著者の成毛眞氏はどんな方なのでしょうか。
ご本人がお話しされている動画がありますのでご紹介します。
元日本マイクロソフト社長の経歴を持つ著者。
本書の執筆については
“未来を提示した、というよりは、俯瞰的に広く遍く未来を考えるきっかけを持ってもらいたい、という意図でまとめた”と述べられています。
私が気になったテーマ
では、本書の中で私が初めて知った知識、気になったテーマについて、数点ご紹介したいと思います。
身近に存在する自動運転の要素技術「LiDAR(ライダー)」
自動運転の実現に向けて欠かす事ができないのがさまざまなセンサーの類です。現在主流のミリ波レーダーによる距離計測に対して、新たに注目を集めているのが「LiDAR(ライダー):Light Detection and ranging」と呼ばれる赤外線レーザーを用いた距離計測方法。
メリットはミリ波レーダーに比べより小さな物体まで検知できること。
デメリットはコスト高。ただこのコストについて著者は、ライダーの技術に対するスタートアップ参入が増えていることから、今後急ピッチで小型化低価格化が進むことは間違いない、との見方を示しています。
そして、驚くべきことに、すでにこの「ライダー」技術、我々の身近に存在していて、それがiPhone12のカメラに実装されているというのです。
驚き!
スマホに搭載されているライダーと自動車向けではしくみが一部異なるが、基本性能は同じだ。「新しいテクノロジーは突然現れない」と述べてきただ、ここでも、すでに自動運転の要素技術は我々の身近に転がっている。
『2040年の未来予測』(p59)
無人店舗の研究するならキオスク
アマゾンゴー型の無人店舗コンビニを導入しようと、アマゾンゴーの研究を熱心にすすめている日本のコンビニや企業に対し、著者はキオスクがあるじゃないか、なぜキオスクを見ない!と苦言を呈しています。
無人店舗といっても、それは決済がセルフもしくは自動となるだけで、品出しには結局人が要るわけで、それであればすでにキオスクのシステムがあるじゃないか、というのが著者の意見です。
いつの時代も、未来のヒントは足元に転がっている。じつは、無人店舗はコストをそこまでかけずつくれることを、多くの日本企業は見落としている。
〜中略〜
アマゾンゴー型の無人コンビニにしたところで、品だしがある以上はキオスクの延長線上にヒントがあるかもしれない。
当然ながらアマゾンゴーの開発者であるアメリカ人たちは日本のキオスクを使ったことはない。そして、日本のコンビニ会社はアメリカしか見ていない。足下にビジネスのヒントがあるのに、わざわざアメリカの真似をする。いつもの光景だ。
『2040年の未来予測』(p67-68)
電池という日本のお家芸で開発に挑む「全個体電池」
再生可能エネルギーは天候等に電力供給量が左右されるため、重要になってくるのが大量に電池を貯めるしくみです。現在主流のリチウムイオン電池は安全性の問題を抱えていて、この問題を打破するべく開発が急がれているのが「全個体電池」です。
簡単にいうとリチウムイオン電池の半分のサイズで、2倍電池を貯められるという優れもの。
実現普及にいたれば、例えば自動車産業のみならず、国のエネルギー政策の根本を変えてしまうほどのポテンシャルを秘めている分野です。
資産形成したいならインデックスファンド
こちらは単純に驚きでした笑
上記の堀江氏との動画を観てもわかるのですが、勝手ながら著者の主義主張としては「米国株式」一択なのかなと感じていましたが、意外と本書では堅い主張でした。
貧しくなる日本にシェアリングは不可欠
新型コロナウイルスによる衛生面への意識高まりにより、一時的にシェアリング世界市場の伸びに鈍化は生じているものの、この先ずっと人々はシェアリングを拒否し続けるかというと、少なくとも日本に限ってはNOである、というのが著者の考えです。
理由は単純で、衛生面の問題よりも、経済的問題を優先することが調査の結果からも明らかだから、というもの。
多少古くても、人が使っていても、それでも貧しい日本は、安い方を選ぶ、ということで、個人的な肌感覚的にもマッチします。
めちゃくちゃメルカリ使ってますし。
本書のもの足りなかった部分
普段からこの手の内容にアンテナを張っている方にとっては、本書はもしかしたら目新しい話は少なく、もの足りなさを感じてしまうのかも、と同時に感じのも事実です。
例えばベーシックインカムの是非についても著者が賛成の立場であることは理解できましたがもう少し掘り下げた提言が欲しいと思ってしまいました。
ベーシックインカム導入の是非についてより詳しく知りたい方はこちらの記事をご参照ください。↓
井上智洋(著)『人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊』を読んだ感想【BIべーシックインカムの必要性がわかる】
ただ、全体270ページの中で1テーマにつき2、3ページずつ端的にまとめられていることは“未来を提示した、というよりは、俯瞰的に広く遍く未来を考えるきっかけを持ってもらいたい、という意図でまとめた”という著者の狙い通りの構成であるとも言えます。
最後にひとついっておこう。そこまで悲観する必要はない。なぜならば、いつの時代も高齢者は将来を悲観し、若者は未来を楽観するからだ。
『2040年の未来予測』(p267)
環境に適応するには環境を知ることが不可欠だ。人間は想像力を超えた現実には太刀打ちできない。最悪の事態が想定できていれば、右往左往することはない。
最悪の事態を想定しながら未来を描いておけば、あなたの人生はそれよりも悪くなることはない。そして、そのシミュレーションができていれば、あなた個人に待ち受ける未来は、何も知らずにいたときの景色とは違ってくるはずだ。
『2040年の未来予測』(p270)
以上、いかがでしたでしょうか。
みなさんもぜひ知ることからはじめて、未来に備えていただければと思います。
それでは。