【Audibleで聞く読書】古賀史健(著)『20歳の自分に受けさせたい文章講義』の感想/要約/書評【翻訳する意識と技術】

みなさん、こんにちは。
今日は古賀史健(著)『20歳の自分に受けさせたい文章講義』を読んだ感想についてご紹介します。
※本記事はAmazon オーディオブックサービス「Audible」で耳から読書した内容を元に書いています。
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【Audibleで聞く読書】古賀史健(著)『20歳の自分に受けさせたい文章講義』を読んだ感想/要約/書評【翻訳する意識と技術】
この記事の目次
本書をざっくり紹介すると
本書の目的は「話せるのに書けないを解消すること」にあります。
著者は「文章の苦手な人が悩んでいるのは“話せるのに書けない”というもどかしさ」にあるとし、話すことと書くことは全く別の行為であると断言します。
にもかかわらず、書けない悩みの原因、克服する技術的な指導は、学校では一切教えてくれません。
本書では、ライターの仕事はまさに「話し言葉を書き言葉に変換すること」とし、著者自身が現場で培ってきた「話し言葉から書き言葉」への技術的なノウハウを、講義形式で余すことなく紹介しています。
本書を読むことで、文体・構成・推敲における技術的なノウハウ、また著者の主張する「翻訳の意識と技術」が備わります。
本書に書かれている実践的内容は、私のようなブログ初心者にもめちゃくちゃおすすめなです!
本書に書いてあること(メモ)
本書の目的は“話せるのに書けない”を解消すること
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文章の苦手な人が悩んでいるのは“話せるのに書けない”というもどかしさ
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話すことと書くことは全く別、テレビと新聞くらい違う
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話し言葉を書き言葉に変換することがライターの仕事
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本書は、話し言葉から書き言葉へのノウハウを伝える現場からの授業
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学校では文章の書き方、組み立て方といった技術を体系的に教えてくれない
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学校の作文の授業は教師の顔色を伺っただけのもの
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文章の書き方を指導するはずの作文は、心の指導、生活指導に変わってしまっている
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遅くとも20歳までに書く技術を身につける必要がある
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書くことは考えることだから
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書くというアウトプットの作業は思考のメソッド
頭の中のぐるぐるを翻訳する
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文章を書けない時の問題は2つに集約、①固まってしまって書けない、②自分の気持ちをうまく表現できない
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話せるのに書けない、その理由は単純で、書こうとするから書けない、自分の気持ちを書くという意識は捨て去る
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作文の授業で思った通り書け、と言われても頭の中を巡っているのは言葉以前の「ぐるぐる」
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文章とは頭の中の「ぐるぐる」を伝わる言葉に翻訳したもの
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例えば数学が苦手な人にとっての数学の言葉は外国語同然
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書けない人に足りないのは翻訳の意識、技術
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翻訳の第一歩は、聞いた話を誰かに話すこと
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話すことで得られることは①再構築、②再発見、③再認識の3つ
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地図、絵、写真を自分の言葉で説明してみる
文章力は今後ますます武器になる
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1990年代後半からの日々の書く量は膨大に増えている、今後はますます書く時代
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書くことの全てを機械に任せる時代は来ない
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予測変換などの文章支援ツールが発展するほど、文章力の差が明らかになっていく
文体とはリズム
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文章はリズムで決まる、文体の正体はリズム
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リズムの悪い文章とは読みにくい文章、書かれ方、論の進め方、支離滅裂さ
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文章のリズムは論理展開によって決まる
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リズムが良い文章とは論理的に書かれた文章
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会話の言葉、支離滅裂さの上でも成り立っているのは非言語的コミュニケーションで補強している
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論理破綻に気づくためのキーワードは接続詞
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接続詞を意識すれば文章は論理破綻しにくくなる
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支離滅裂な文章は文と文のつなげ方がおかしい
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情報を伝えるのに必要なのは正確さ
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文章の美しさは主観、正しさは客観、主観を語るからこそ客観を保つ
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読者は文章を目で読む、書き手は視覚的リズムを気にしなければならない
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視覚的なリズムを損なうのは圧迫感、以下でバランスを取る
①句読点の打ち方:1行に必ず句読点を一つ入れる、入らなければ括弧を入れる
②改行のタイミング:最大5行あたりを目処に改行
③漢字とひらがなのバランス:ひらがな「白」の中に漢字「黒」を置く -
音読は文章のリズムを確認するための禁断の万能薬
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音読は能動的、黙読以上に効果を発揮する
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文章を音読する際のふたつのポイント、①読点の位置を確認する、②言葉の重複を確認する
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〜という、の重複に気をつける、これは一種のクセ
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文章にリズムを持たせるシンプルな方法は断定すること
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断定リスクからの逃げや保険に読者は敏感
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断定のリスクを乗り越えるためには断定する箇所の前後2、3行をしっかりとした論理で固める
文章の面白さは構成で決まる
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文章の面白さは構成、論理展開できまる
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文章をカメラワークで考える
①導入=序論 客観のカメラ(近景)、客観的な状況説明
②本編=本論 主観のカメラ(遠景)、序論に対する自分の意見、仮説
③結末=結論 客観のカメラ(近景)、客観的視点からのまとめ -
導入は映画の予告編、導入がつまらないと読者は文章を読んでくれない
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文章の導入も映画の予告と同様に考える
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映画予告編の基本3パターン
①インパクト優先型 結論を最初に
②寸止め型 核心を隠す、周辺情報で盛り上げる
③Q&A型 問と答えをセットで用意する -
論理的な文章の三層構造
①主張 その文章を通じて訴えたい主張
②理由 主張を訴える理由
③事実 理由を補強する客観的事実 -
全ての文章に主張が必要、結局何が言いたいの?と言われないために
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文章を書く理由は読者を動かすため
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文章の中に主張、理由、事実があるか、そしてその3つはしっかりと連動しているかを意識する
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めんどくさい細部を書いてこそリアリティ、説得力がうまれる
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頭の中のぐるぐるを図解、可視化して流れと繋がりを明確にする
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序論:本論:結論=2:6:2
読者の椅子に座る
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読者の椅子に座る
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あらゆる文章には必ず読者が存在する
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読者の立場に立つのではなく読者の椅子に座る
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想定できる読者は2人
①10年前の自分 今も日本のどこかに10年前の自分はいる
②特定のあの人 八方美人にならない、多数派をターゲットにしない -
文章は優しく平易に書くのが一番難しい
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専門性に逃げるのは書き手の怠慢、甘え
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生理的に嫌いな文章の何が嫌いかを意識する
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読者は他人事に興味はない、自分事にすることで納得する
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主張のどこかに自分事がないと読者は動かない
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ノンフィクション、実務系の文章においても、仮説検証することで読者を議論のテーブルにつかせる
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起「転」承結で読書を巻き込む、一般論→本当にそう?仮説→客観的事実→結論
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冒頭の「起」に自らの主張と真逆の一般論を持ってくることが大事
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読者は何も知らない素人
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自分の文章に自分でツッコミを入れること、反論、再反論を入れることで主張が強化される
<例>
主張:高校では日本史を必修科目にするべきである
↓
理由:世界史が必修で世界史が選択科目となっている現状がおかしい
↓
反論:一方、国際化に対応するには世界史だとの反対意見もある
↓
再反論:しかし国際社会で自国の歴史や文化を語れない方が問題だ
↓
事実:実際のところ他の国々では自国の歴史教育に力を注いでいる
↓
結論:今後ますます国際化が進むからこそ日本史の教育が大切なのだ -
細部の誤情報、小さな嘘は致命的
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細部をどれだけ大事にできるかは文章の最重要ポイント
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細部の嘘が出てくる理由は理解が足らないから
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自分の頭でわかっていること以外は書かない、書けない
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目から鱗の要素は全体の3割、残り7割はすでに分かっていることで良い
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読者が求めているもの①目から鱗②背中の後押し③情報収集
原稿にはさみを入れる
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推敲とははさみを使った、切る、貼る、足すの編集作業
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書くネタ、素材を探すのではない
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何を書くかではなく何を書かないか
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書く題材が溢れている時はキーワードで書き出す
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頭の中で考える自分、紙に書き出さない自分に「それで良い文章が書けるか」と疑え
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推敲とは過去の自分との対話
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推敲で最大の壁は「もったいない」、推敲はサンクコストとの戦い
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長い文章を短い文章に
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論理性をチェックする方法は、図に書き起こすことができるか
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細部が描写できているかのチェック、文章を読んで映像が思い浮かぶか
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身近な他人、今の自分、明日の自分に読ませる
とにかく書く
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良い文章を書くのに文才はいらない
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良い文章とは読者を動かす文章
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必要なのは翻訳の意識と技術だけ
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才能を問うのは言い訳
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本書では自分の頭にあった、言葉以前のぐるぐるに光をあてて言葉を与えた
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論の軸を設定し、話の流れを組み立て、切るものは切り、補足すべきは補足した
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自分の中でぼんやりと考えていた、自分の考える文章論を、明確な文章としてアウトプットした
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書きながら勉強になり、気づきを得た、これは書いた人間だけに与えられる特権
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書くというプロセスを通過した人間とそうでない人間では、対象についての理解度が全く異なる
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読むのもいいがとにかく書く
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書かないことにはぐるぐるは晴れない
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本書を読み終えての感想
めちゃくちゃ濃い内容でした、これが率直な感想です。
タイトルの通り、しっかりとした文章講義でした。
文体・構成・推敲と言葉だけで知った気になっていた各工程の中身、これを実際の技術論として知ることができた部分がまさに講義でした。
また「読者の椅子に座る」という文章を書く上での本質、外してはいけない部分について改めて認識できた点、これは大きくプラスでした。
本当に文章の講義って受けたことなかったんだなー、と再認識。
文章術の技術的な指南書として、とても素晴らしい内容だったと感じます。
例えば、広報を担当している人、個人でブログを書いている人にとっては、文体(リズム)における視覚的リズム、起「転」承結の流れ、反論&再反論での主張強化、など今すぐに実践できるノウハウが多数あり、激しくおすすめです。
気になる方、ぜひ読んでみてください!
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